「葬送のフリーレン」が面白い!人情物語が好きな人は必読!

「葬送のフリーレン」は、2020年8月18日より単行本の1巻が発売されました。発売3日目にして、Amazonの売れ筋ランキング1位を取り、現在レビューも平均4.9と脅威の数字を叩きだしています。今、私も大注目の作品です!

この記事では、そんな注目を集めつつある「葬送のフリーレン」の魅力を存分にお伝えするものとなっております。

「葬送のフリーレン」とは?

週刊少年サンデーにて連載されている漫画で、2020年22・23合併号から連載が開始しました。原作は山田鐘人先生で、作画は新人のアベツカサ先生です。

ストーリー

物語は勇者パーティが魔王を倒し、世界が平和になった後日を描いたものとなっています。
この世界ではエルフという種族は、等しく感情が乏しく、人間としての思いやりや優しさのような感情などにも、興味を示すことはありませんでした。エルフだったフリーレンも例外なくそうでした。

主人公のフリーレンは、パーティで仲間だったヒンメルやハイター、アイゼンなどに対しても、短い付き合いになるだろうと、相手のことを深く知ろうとはしませんでした。

しかし、ヒンメルの死を経験して、フリーレンは深く悲しむことになります。
フリーレンにとって、たった十年の旅だったはずが、自分が生きてきた数百年の中でも、かけがえのないものだったことに気がついたのです。

ヒンメルという人間を知ろうとしなかった自分を反省して、人間を知りたいと願いました。そうして、彼女は十年の旅の軌跡を辿りながら、人間の心を知るための旅へ出ます。

山田鐘人先生について

原作者である山田鐘人先生は、サンデーうぇぶりにて「ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア」という漫画の連載をされていたそうです。

こちらのお話も世界が終わった後の話を描かれているそうで、なかなかおもしろそうだと感じました。

アベツカサ先生について

小学館の第82回 少年部門 佳作「MEET UP」という作品を描かれた新人さんです。

イラストメイキング動画も見させてもらいましたが、おそらく女性でしょうか、受賞された2018年6月にて23歳と書かれていたので現在25歳ですね。

受賞作に対する意見を見ましたが、青山剛昌先生、田中モトユキ先生、畑健二郎先生、藤田和日郎先生の四人全員が絵の上手さを認めていました。

その絵から二年足らずで、さらにここまで画力と漫画の技法を伸ばされるとは、センスありすぎですね。

「葬送のフリーレン」のここが面白い1:人間の心がテーマ

(出典:https://animanch.com)

テーマとしてはありふれてますが、やはり不朽のテーマだと言えるでしょう。

主人公であるフリーレンが、人間のことを知ることを旅の目的としているため、これからの旅において、人間の様々な「心」が描かれることは容易に想像がつきます。

また物語が、軌跡を辿るという作風なため、なんとも哀愁が漂います。

フリーレンや周囲の人間の心が動かされるたびに、私たちも同様に心が動かされることになるのではないでしょうか。

「葬送のフリーレン」のここが面白い2:流行をおさえている

(出典:https://animanch.com)

異世界ファンタジーの主人公に好まれる傾向に、チートやら最強という設定があります。こちらのフリーレンさんも、そこはしっかりとおさえてくれていて、めちゃくちゃ強いです。魔王を討伐した勇者パーティの魔法使いを務めてたのだから当たり前ですが(笑)

あと、こちらの作品では、重厚で複雑な設定よりもわかりやすさを追求されていて、一般的な王道ファンタジーの世界で話が展開されます。

ですので、すらすらと頭に入ってきます。
本を開けば、すぐに物語を楽しむことができるでしょう。

「葬送のフリーレン」のここが面白い3:キャラクターが表情で語る

(出典:https://animanch.com)

表情の描き分けのレベルが、ものすごく高いと感じました。
アベツカサ先生はこれが初連載ですよね?って、思わず目を疑いましたよ。絵が上手いだけではありません、キャラクターを描く力も大変優れていると私は感じました。

話を読んでいればわかりますが、必ずといって良いほど、フリーレンや登場人物が、言葉を話さずに表情だけ描写される瞬間があります。

フリーレンが、このときに何を考えているのか、登場人物たちはどんなことを考えているのだろうか、そういったことを立ち止まらせて想像させてくれます。その瞬間、自分がフリーレンたちがいる世界にいるかのような錯覚が起きます。

雰囲気が良いと言われている漫画は、そうした部分をきちんと描いてくれます。
私の好きな漫画である「不滅のあなたへ」などもそうですね。

「葬送のフリーレン」のここが面白い4:単話で完結するテンポの良さ

今後の展開次第では話が複数の話をまたぐ可能性が大いにありえますが、1巻では、単話で完結する話で構成されていたので、とても読みやすかったです。

テーマは人間の心という重量感のあるコンセプトでありながらも、設定や構成の部分で読みやすさを重要視されているため、多くの人たちが共感できる作品になっていると感じました。

「葬送のフリーレン」のここが面白い5:想像する楽しさ

(出典:https://websunday.net)

これはあくまで私の解釈になりますが、フリーレンと仲間たちの間で、フリーレンにとって無自覚の絆が結ばれていたと考えています。

ヒンメルの死によってその絆が失われ、フリーレンは喪失を体験します。
悲しみの正体が絆であったことがわからず、絆の喪失を取り戻すために、軌跡を辿ると考えると健気に感じますよね。

それなのに2話目ではハイターとも死別してしまいます、ただ新たな絆として、フェルンと行動を共にするようになって良かったと思いました。ただただ喪失だけを描くだけではなく、きちんと救いも用意されている点はわかっていらっしゃいますね。

フリーレンのこれからの成長を見ることが本当に楽しみで仕方ありません。
私はこれからも勝手に妄想して、私の感じるフリーレンとフェルンの旅を楽しみます。

「葬送のフリーレン」のまとめ

設定や世界観は馴染み深いものでありながら、画力、ストーリー、キャラクターがしっかりしてると、ここまで良いものに仕上がるんだなーと感心いたしました。

イラストメイキング動画を出すのは、サンデー史上初だそうです。サンデーさんも期待されててプロモーションに力が入っていますね!

こちらのサイトから1話と2話が試し読みできるので、気になった方はぜひどうぞ。