「鬼滅の刃」のおもしろさを徹底解明 前編

(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/鬼滅の刃)

こちらの記事は「鬼滅の刃」のおもしろさを、徹底的に読み込んだ私の独自の視点で、感想や考察していくものとなっております。

本記事の内容としては漫画の1巻、およびアニメの1話~4話までの考察となります。ネタバレ等含まれる可能性もございますので、閲覧には十分に気をつけてください。

やってる理由等は、以下に書いてますので、良かったら併せてどうぞ!

【企画】鬼滅の刃のおもしろさを徹底的に理解したい!(準備編)

本文に入る前に結論を言います。鬼滅の刃は、私を最速で泣かした神漫画でした。読んでない人は今すぐにでも読みましょう。

鬼滅の刃 1巻のここがおもしろい1:一話目の始まり方がお手本過ぎる

(出典:https://www.cinematoday.jp/news/N0116296)

一話目の話ですが、話の中に欲しい情報がすべて詰まっていて、かつすごく丁寧にまとまっていると思いました。

改めて、読んでみると本当にすごくわかりやすい。

このわかりやすさというのは、とても大事だと思っています。いくらおもしろい話で、キャラクターが凝っていてもわかりにくかったら意味がありませんからね。

第1話 残酷

炭治郎は、死んだ父親の代わりとして家族のために働いていたが、街へでかけている最中に家族が鬼に皆殺しにされてしまう。唯一生き残った、妹の禰豆子を助けようとしているところに、鬼狩りの富岡義勇に出会い、禰豆子が鬼になってしまってると伝えられる。炭治郎は義勇と戦うが破れる、しかし、義勇は自分が村に着くのが遅かった所為で家族が犠牲になったと考えていたので、炭治郎に機会を与えた。炭治郎と禰豆子に可能性を感じた義勇は、現状を打破できるかもしれない道を二人に示して去る。二人は、示された道に向かって旅立つ。

まず主人公である炭治郎が、妹を救うために旅に出るという旅立つための動機がはっきりしている点が良いです。

物語が始まる上で、最重要ポイントと言えるのが冒険の動機です。

家族が鬼に襲われて、唯一、生き残った妹も鬼になってしまった。その妹だけでも救いたいという健気な気持ち、そして自分が家族を守れなかった家族への罪滅ぼしと後悔を背負って旅に出るなんて、炭治郎ー!本当に強く生きてほしいー!

日常→惨殺→戦い→旅立ちと、欲しい場面がすべてそろっている点も本当に素晴らしいと思いました。
要するに、この一話の中に小さな区切りとして起承転結がしっかりと入っていたことですね。

鬼滅の刃 1巻のここがおもしろい2:とにかく主人公の魅力がすごい

(出典:https://twitter.com/munimunyunyu/status/1114586756408414208/photo/1)

万人に受け入れられる主人公というものは、総じて嫌な部分を持っていないことが条件だと思っています。

ただし、これは人間として完璧という意味ではなくて、応援したくなるような人間でなければならないということです。

そういう意味では、炭治郎はまさに百点満点の主人公ではないかと思います。

炭治郎は責任感が強く、家族想いで、とても優しい性格の人間であることは一話の段階で十分に描写されていたかと思います。

そんな炭治郎が家族を鬼に皆殺しにされて、唯一生き残った妹を救おうと必死になっている、これを応援しようと思わない人は少数でしょう。

私は炭治郎が富岡義勇に妹を殺さないでと土下座をしているシーンで、富岡義勇が死体蹴りみたいに炭治郎を追い詰めた時は、思わずやめたげてー!ってなりました。

要するに私はこの段階で、炭治郎にすでに感情移入が発生していたのです。

その理由としては、単純に炭治郎がそこに至るまでに、十分に良いやつとして描写されていたからでしょう。

また、炭治郎はただ優しいだけの人間ではありません。嗅覚がするどく、頭がすごく固いという武器ももっています。

そうした主人公としての特徴があることは、とても良いことです。

鬼滅の刃 1巻のここがおもしろい3:他のキャラクターの魅力もすごい

炭治郎を除く、1巻の主な登場人物は以下のようになっていますが、それぞれにきちんと魅力がありました。

そして、私は全員の共通点を見つけました、それは形が違えど、みんな「優しさ」を持っていたという点です。

このキャラクターの優しさが読者にとって、魅力のあるものとなっているのかもしれませんね。

  • 禰豆子
  • 富岡義勇
  • 鱗滝左近次
  • 錆兎
  • 真菰

禰豆子

(出典:https://trenist.com/kimetunoyaiba-episode1/)

禰豆子は、ある意味、一番不幸な子かもしれません。

鬼になって、鬼としての本能を抑えきれずに兄の炭治郎に襲いかかってしまって涙するところは思わず涙もらいしそうになりました。

禰豆子は炭治郎と同様に家族思いの優しい子なので、炭治郎が義勇に殺されそうになるところ鬼の飢餓状態で守ったあのシーン。

あれで彼女の優しさは伝わりますね。私はあのシーンでしっかりやられました。

富岡義勇

(出典:https://www.shinyawblog.com/entry/2020/01/24/201414)

物語の誘い人でもある鬼殺の剣士、富岡義勇。

彼も私の中では、かなり好きな部類の人間です。自分が悪役になってでも、行動を起こすというキャラクターが本当に好きなんです。

きつい言葉で正論をたたきつける、あのシーンはインパクト絶大でした。

しかも、その言葉の後に、すぐに心の中でおまえの気持ちは「わかるよ」と言った瞬間に、ああ~好きってなりました。

自責の念があったとはいえ、炭治郎を鬼殺の剣士に導いた義勇の優しさはとても良く描けてるなあと思いました。

鱗滝左近次

(出典:https://entamania00.com/鬼殺隊とは何?給料は貰えるの?【鬼滅の刃】-1145.html)

彼は育手と呼ばれる、鬼殺の剣士を育てる助言者(メンター)ですね。

富岡義勇から炭治郎の推薦を受けた元鬼殺の剣士で、特訓は過激だが彼も登場から数ページで人柄の良さを感じ取れました。

最終的に、炭治郎には数多くの弟子を教えてきた中でも最も難しい課題を与えたらしく、その理由が鬼殺の剣士になるための最終試験で死んで欲しくないからという、なんとも優しすぎる理由だったことにはもう頭が上がりませんでした。

彼もまた育手という立場に、いろいろ苦しんでいたのかもしれませんね。

錆兎・真菰

(出典:https://www.amazon.co.jp

炭治郎からすれば、二人は先輩に当たる人間で、残念ながら最終試験で命を落としてしまっています。

二人は、死んでいるにもかかわらず、炭治郎のために特訓を手伝います。錆兎の面を割ったときの表情は、なんとも言えませんでした。

真菰も、献身的に炭治郎に戦い方を教えたりして優しかったです。さらっと半年と言っていましたが修行に半年も付き合い続けてくれるとか、優しすぎでしょ。

その後も、最終試験で炭治郎の身を案じるような描写もありましたし、二人の登場回数は少なそうですが、1巻では間違いなく主要キャラでしたね。

鬼滅の刃 1巻のここがおもしろい4:五峠呼世晴先生の技量がやばい

緩急のついたストーリー

一話目の話で、思いっきりシリアスな内容をぶち込んでおいて、二話目で、早速くすっと笑わせてくるコミカルなシーンを自然に入れてこれる技量はまじで半端ないです。

デフォルメされた可愛いらしい表情が出てくると、そういうシーンであることがすぐにわかります。目が点の禰豆子は可愛いですね。

いきなり放り込まれてる伏線

1巻しか読んでいない私が知る範囲では、まだ伏線を回収しきれていないのですが、炭治郎は死者が見えるような描写があります。

錆兎と真菰との修行がそうですし、他にも死んだ家族との接触が二回ほどありました。

最初の一話を見たときは、母からの「禰豆子をお願いね」は、ただの表現的なものだと思っていたのですが、二人との修行、そして1巻の最後で戦っていた鬼に気絶させられたときに、弟が「兄ちゃん」と起こしてくれたあれで、確実に何かあると確信しました。

それがどういった力なのか、答えか楽しみです。

言葉遊び

たまたまであるとは思えない、明らかに狙ってやってる言葉遊びの表現がいくつかありました。

それに気付いてしまった時に思わず笑ってしまいました。まだ1巻だけの感想なので、今後も定期的に出てくるかわかりませんが、もしかすると五峠呼世晴先生はそういう表現が好きなのかもしれませんね。

1巻で気付いた表現は、村人から籠を買ったときに言われた「頭が固い」と、最初にイシツブテみたいな変身をした鬼が言った「頭が硬い」です。あと、手がいっぱいある鬼が言っていた「手は出し尽くしている」という表現です。これは「手がない」とかけているではないかと思いました。

鬼滅の刃のアニメのここがすごい

アニメが良いとよく言われる理由がわかった気がしました。

なぜなら、単純に漫画のおもしろさにアニメとしての良い部分を加算されていたからです。

そして、削られているところは一切無くて、むしろいくつかの追加シーンがあるほどでした。

漫画では気がつかなかった細かい演出も、アニメなら気づけましたし、何より戦闘の迫力と音楽の雰囲気がとても良かった。

私がアニメで気づいた部分は、炭治郎が禰豆子を庇ったときに髪の毛が切られてたって部分と、禰豆子が最初の鬼と出会ってヒア汗をかいていたのは、鬼に対してではなくて、死体を食べたくなる衝動を抑えていたことだったということです。

けっこう、しっかり見てたつもりだったんですけど、アニメだとはっきりわかって良いなって思いました。

あと戦闘中に3Dでぐるんぐるんするのは、マジでかっこよすぎですね。CMに入る際に刀身をモチーフにしたカットを入れるのもかっこよかったです。

大人気のオープニングもアニメで見れば、確かに良いなって思いました。

呼吸の型が十個あることもアニメでは追加されてましたね。藤の花が広がるシーンもアニメならではの美しさでした。

まとめ

(出典:https://detectiveconan.fun/2020/01/30/【日本一慈しい鬼退治の本当の意味とはいったい/)

もはや、言うまでもありませんが、鬼滅の刃は「キャラクターが優しさに溢れた」最高の漫画でした。

アニメが良いと言われる理由もよくわかりました。

おもしろかった、共感したという方は、ぜひ鬼滅の刃を読んで、私と一緒に考察してみてはいかがでしょうか!