この作品は、「兄妹の距離感が絶妙すぎる表裏一体型シスコンコメディー漫画」だよ。
山本祟一郎先生は、今やツイッターフォロワー数45万超えの超人気漫画家さんです。この方はとにかく、おでこが出てる女の子が大好きらしく、ヒロインはみんなおでこが出ています。そのおでこ大好き先生の初単行本が何を隠そうこの「ふだつきのキョーコちゃん」なのです!
山本祟一郎先生の作品は全部読んでいますが、僕は「ふだつきのキョーコちゃん」が一番好きかもしれません!終わり方が少し急いだ感じがありましたが、それでも7巻まで出てますしキョーコちゃんも可愛いかったからOK!
というか、この人はどうしてこんなに人を悶えさせるのが上手いのでしょうか。本当に天才です!
あらすじ
学園最凶の“シスコンヤンキー”札月ケンジ。「絶対に妹に近づくな」その深い理由って…?クール→ときどき素直、妹コメディー第1巻!
(引用:『amazon』)
この作品の魅力
描かれる舞台は兄妹の日常
この物語は、真面目すぎる兄のケンジが妹のキョーコちゃんの秘密を守るためにラブレターを送った男子を近づかないよう脅しているところから始まるよ!
そんな少々過保護気味なケンジに対して、キョーコちゃんはうんざりしたように頬を叩いて変態兄貴と罵ります。
ただ、ケンジも好きでこんなことをしているわけではありません。
本当はシスコンでも不良でもないケンジが、汚名を被ってでもキョーコちゃんを他の男子に近づけたくない理由は、キョーコちゃんがキョンシーだからです。
キョンシーのキョーコちゃんは、頭に付けている大きなリボンが外れるとキョンシーとしての力が目覚めて人を襲うようになってしまうのです。
むしろキョーコちゃんが万が一にも他の人間を襲いでもしないかと、そっちを心配しているのです。
そして普段は素直じゃないキョーコちゃんは、どういう理由かリボンが外れてしまうとふぇーんと泣きながら素直になってしまうのです。
ああ、もう! この設定だけでご飯三杯いけちゃいますよ!
とにかくキョーコちゃん可愛い
キョンシーのキョーコちゃんは、歯がギザギザのサメみたいに特徴的なものになっています。
もしかすると人の血を吸うために、そうなっているのかもしれませんね。
そんな凶暴な歯とは裏腹に、リボンが外れると「お兄ちゃん、ゴメンね。我慢できないの」と涙目で兄の肩にかじりつくキョーコちゃん。
キョーコちゃんは人間の血を吸わないと動けない体質なのです。
普段は、素っ気ない態度であるのに対して、この背徳感を交えた甘え方は正直反則です。
また意識が別人と入れ替わるというわけではなく、自覚があるという点がまたグッドです。
リボンを結び直してあげると素直でないキョーコちゃんの恥ずかしがる表情が毎回見ることができるので二度美味しい!
僕が「からかい上手の高木さん」よりも好きだと感じる部分は、キョーコちゃんのころころと変化する豊かな表情によるものかもしれません!
怒ったり泣いたり恥ずかしがったりと喜怒哀楽が本当に豊かなのです!
キョーコちゃんは本当にバランスの良いツンデレキャラです。
キョンシーということで、腕力が人間の十倍はあるそうですが(笑)
唯一の理解者である日々野さん
ケンジのクラスメイトである日々野さんは、ちょっぴり運動音痴のおっとりした眼鏡の女の子。
そんな彼女は学校中の生徒から恐れられているケンジが、本当は優しい人間であることを見抜きます。誰もが近づかないケンジに、勉強を教えてあげたり、普通に会話したりと、ケンジの世話を焼きます。
まぁケンジがそんな日々野さんに惹かれてしまうのも無理はないですね。僕もキョーコちゃんがいなかったらきっと一番だったと思います!
ケンジもすごく良い男
根は真面目で、普段は不良を装うために勉強もできないフリをしていますが、本当は賢いみたいです。また運動もできて男気もあって妹想いという、希に見る好感度の高い主人公です。「とらドラ!」の高須竜児は女子寄りの不良もどきに対して、札月ケンジは男子寄りの不良もどきですね!
本当に良いキャラクターをしています。
まとめ
この漫画は7巻で完結してしまいますが、1巻でもキョーコちゃんやケンジ、日々野さんといったキャラクターの魅力は十分伝わると思います。
そして、きっとほとんどの人たちがその先の巻も読みたいと思うことでしょう。
山本祟一郎先生が描く素敵なキャラクターたちに是非悶えてください!